奇跡の瞬間に立ち会う

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【奇跡の瞬間に立ち会う】

看護師の仕事をしていると、

時々【奇跡】といわれるような

出来事に遭遇することがある。

先に言っておくが

私はスピリチュアルなものを崇拝している

わけではない。

看護師として、

科学的根拠のある看護

をすべきだと思っているし、

それを実践しようとしている人の一人である。

それでも、

科学的なものでは説明できない事柄に

出くわすことがある。

ある利用者さま:仮にAさん(女性)の話

施設に入所中のAさんは

徐々に体調が悪化し、

最期の時を迎えようとしていた。

Aさんには2人の孫がいた。

Aさんと2人の孫は同居していたが、

Aさんの息子夫婦が仕事が忙しく

Aさんがほとんど2人の孫の世話をしていた。

(共働き夫婦が多い富山県ではよくある話ですが)

息子夫婦は本当に忙しく、

2人の孫はAさんに育てられたようなものだった

とのこと。

息子さんのお嫁さん曰く、

Aさんは本当に2人の孫をかわいがって

くれていたとのこと。

そんな孫たちも現在は大きくなり、

一人は富山県内で社会人

もうひとりは東京の大学に通っている。

社会人の孫はよく面会に訪れていたが、

さすがに東京に住んているもうひとりの孫は

なかなか面会に来れなかった。

Aさんは入所中に徐々に状態が悪化していった。

ご家族の希望もあり、

病院には行かず、

このまま今の施設で最期を迎えることとなった。

さらにAさんの状態は悪化し、

Aさんは最期の時を迎えようとしていた。

Aさんの元にご家族が集まったが、

そこに東京に住んでいる孫の姿がなかった。

大学生の孫は明日まで試験があり

どうしても帰って来れないとのこと。

明日、試験が終わり次第、

新幹線に乗って富山に帰ってくる

予定になっている。

息子さん夫婦も、社会人の孫も

どうにかAさんに東京の孫の姿を

見せてやりたいと願っていた。

しかし、Aさんの状態はどんどん悪化していった。

正直、いつ亡くなってもおかしくない状態だった。

そうやって、家族に見守られながら

刻一刻と時間だけが経過していった。

。。。。。。

翌日になり、

危機的状況は変わらないが

Aさんはがんばっておられた。

そして、夕方になった。

東京に住むもうひとりの孫が

病室に訪れた。

孫はすぐにAさんの元に駆け寄り、

Aさんの手を握った。

Aさんと孫が最期に会えたことに

ご家族のみんなが安堵したような雰囲気だった。

それから、30分もしないうちに

Aさんは孫に手を握られながら息を引き取った。

奇跡があると知った

私はこの場面を見て、

【奇跡】とはこういうことを言うんだな

と感じた。

これは私の想像に過ぎないが、

Aさんはきっと可愛がっていたお孫さんたちに

最期会いたかったのでないだろうか。

そして、

お孫さんの方も

おばあちゃん(Aさん)に会いたい

という強い気持ちがAさんにも伝わった

のではないかと私は思う。

もちろん、

これはたまたまいろんな状況が

重なっただけと言ってしまえばそうなのだろうが、

状況が重なっただけでは

納得できないなにかがあるような気がする。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする