人は簡単には死ねない

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【人は簡単には死ねない】

「人間ってこんなに簡単に死ぬのか?」

私は父の死を経験した時、

このように思いました。

たった一本の注射で

約180㎝ 約90kgの大きな男性が

こんなに簡単に死ぬんだ。

これが私の初めての「死」に対する

感想です。

薬の恐ろしさ

それから、私は看護師になり、

その薬の恐ろしさをさらに実感しました。

病院では1時間に0.何ml単位で

薬の調整をするのが当たり前です。

たった、1mlの薬を間違えると

患者さんを殺してしてしまうこともありえます。

最近では、看護師が麻薬の量を間違えてしまい

患者さんが亡くなった。

という事件もありました。

だからこそ、

薬は人の命を救うものでもあり、

人の命を奪うものだとも思っています。

「人間は簡単には死なない」

その反面、

「人間は簡単には死ねない」

とも思います。

話が矛盾しているようにも思いますが、

実際そうなのです。

私はこれまで、たくさんの方の最期を看てきて

感じた正直な気持ちです。

90年、100年と年齢を重ねていけば、

身体の様々な臓器も低下していきます。

しかし、

最期の時になり、呼吸が止まっても

数分、長い方では20分近く

心臓だけが動き続ける方がいらっしゃいます。

最期に心臓だけが動き続ける理由

それは、強心剤です。

他の県の方はわかりませんが、

富山県は昔から

「売薬さん」 といって

自宅に薬を定期的に持ってきてくれる方が

いらっしゃいます。

現在は、その数は少なてきていますが、

富山県が薬の県

と言われるようになったゆえんでもあります。

その薬の中に

「六神丸」(ロクシンガン)

というものがあります。

効果:動機、息切れ、気付け

に効果があり、

現在の70歳代の方々までは、

「なにかあったら、六神丸」

というように、よく飲まれていた薬です。

現在も販売しています。

(決して悪い薬ではありません)

原因がそれだけではないと思いますが、

最期に心臓だけが動き続ける方のご家族に

伺うと、

「若い頃によく六神丸を飲んでいた。」

と言うのはよく耳にします。

六神丸伝説は富山県の医療関係者の中では

当たり前の話かもしれません。

医療技術の発達

現代の医療技術は日々進化しています。

新たな薬や医療器具が開発され、

昔は不治の病とされてきた病気でも

現在に至っては、

「治って当たり前」

になっている病気もあります。

病気が治り、普段の生活に戻れるのであれば

それは、素晴らしいことですが、

命は助かったが、寝たきりになってしまった。

というケースも少なくはありません。

自宅で倒れて、救急車を呼んだら

気がついたら、たくさんの管を身体につけていた

というのも珍しい話ではありません。

もちろん、医師も看護師も

その方に良くなって欲しいという思いで

治療や看護をしますが、

残念ながらそのまま寝たきりになってしまう人がいるのも

事実です、

実際には、寝たきりにならないように

ケアを行っていても、

寝たきりになってしまうのです。

寝たきりになると、

自宅に帰れず、病院や施設に転院するケースが

ほとんどです。

そうなると、

きちんと栄養管理され、

さらに寝たきり寿命が伸びていくと思います。

誤解を招かないように、言っておきますが

寝たきりになったから、その方が早く亡くなれば良い

と思っているというわけではありません。

もちろん、

寝たきりになってしまっても

幸せな時間、いい時間を過ごしていらっしゃる方もいるので

寝たきりになった=全てが不幸

ではないとは思いますが、、、

現代の日本において

話は、それましたが、

「人は簡単に死ぬ」

「人は簡単には死ねない」

の2つの状況が混在していると言えるでしょう。

しかし、どちらかと言えば

「簡単には死ねない」

方が多いように感じますね。

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コメント

  1. たかいとも より:

    はじめまして。
    私には、81歳、認知症、要介護4の施設にお世話になっている母親がいます。もう意識も会話もありません。目もほとんど開いていませんし、ずっとイビキが聞こえてくる状態です。昼間、施設の人が車椅子には座らせるのですが、褥瘡がひどい状態です。
    食事は、ドロドロのペースト食ですが、もちろん自分では食べられません。
    この状態になって半年くらいになります。このように手がかかるようになって、当然のように医療費やらオムツ代やら(オムツの支給はありますが足りていないです)、毎月費用がかさむようになってきて、これがいつまで続くのか考えるだけで、本当に気が滅入ります。今は、年金で足りたり足りなかったり…なのですが…
    母は、ペースメーカーがついています。最近よく、「ペースメーカーって外せないのか…」と考えてしまいます。
    でも、そんな事を聞く家族なんていないだろうと思い、医者に聞く勇気なんてありません。
    相談なのですが、ペースメーカーを外す事は、医療行為として許されない事なのですか?
    人口呼吸器同様、外せないというのであれば、母の寿命を全うするまで、がんばるしかないと諦めます。
    もしも外す事は可能というのであれば、自然な形に、という選択肢も視野に入れたいです。今すぐどうこうという訳ではありませんが、知っておきたいという状態です。
    ただ、もしも可能だからといって、そんな事をする人はいない、等の助言もいただければ、なおありがたいです。
    最後になりますが、私が母を見て思う事は、「私は、絶対にペースメーカーは入れないし、延命なんて絶対に望まない」です。 よろしくお願いします。

    • michie より:

      たかい様

      こんにちは。

      コメントありがとうございます。

      西島迪恵です。

      結論から申しますと、
      現在入っているペースメーカーを外す
      ということは聞いたことがありません。

      ちなみにですが、
      ペースメーカーというのは
      「動かない心臓を機械的に動かしている。
       永久に心臓が動く。」
      という印象をお持ちの方が一般的には多いのですが、

      ペースメーカーは
      心臓の鼓動のリズムが狂った時に
      それを元に戻すものです。

      ですので、
      すでに入っているペースメーカーを
      延命治療かどうかといえば
      延命治療にはならないと思います。

      (現在のお母様の状態で今から新規で
       ペースメーカーを入れるかどうか?
       という話であれば、話は別ですが)

      しかし、
      ペースメーカーというのは
      電池で動いていて、
      電池がなくなると、
      現在入っているペースメーカーごと
      交換しなければなりません。
      (一般的に電池の寿命は約10年と言われています)

      たかい様のお母様の場合は
      このペースメーカーの電池の寿命が来た時に
      ペースメーカーの交換をするかどうか?
      という選択をしなければなりません。

      お聞きしたお母様の状態では
      ペースメーカーを交換することに対し
      体力的にも厳しいかもしれません。

      (お聞きした少ない情報なので、
       実際にはきちんと検査しての判断にはなると思いますが。)

      病院や医師によったら
      ペースメーカーを入れ替えない
      という選択をすると
      非難されるかもしれません。

      しかし、
      私の考えは
      認知症の状態や体力などを考慮して
      ペースメーカーを入れ替えない
      という選択肢もアリだと思います。

      心臓に関しては、
      ペースメーカーの寿命が来た時が
      お母様の寿命だった
      という考え方です。

      ペースメーカーの電池がなくなったら
      脈拍がゆっくりになる不整脈が出てくる
      可能性がありますが、
      すぐに心停止になるわけではありません。

      ですので、
      今現在入っているペースメーカーを外す
      ということに対して悩まずに、

      今後、ペースメーカーの寿命が来た時に
      交換するのか?どうするのか?
      を考えておかれたほうが良いと思います。

      また、別の部分で気になったのですが、
      お母様の褥瘡がひどい状態だと言うことですが、
      もし、褥瘡の部位が臀部(お尻)や
      仙骨:お尻の割れ目の上の出っ張った骨(昔あったしっぽのところ)
      であれば、車椅子の乗ることはおすすめできません。

      もし、褥瘡が臀部や仙骨であれば
      車椅子に乗ると、身体の体重が褥瘡部にかかり
      傷の回復が遅れます。

      今のお母様にとって
      なるべく痛いこと、苦しいことを取り省いて
      あげれればと思うので、
      もし、褥瘡が臀部であれば、
      施設の方に相談してみてください。

      お母様が介護が必要な状態になって、
      たかい様自身も苦労が多いと思いますが
      ムリしすぎず、ご自愛ください。

      長くなりましたが、
      たかい様の参考になれば幸いです。

      西島迪恵

      • たかいとも より:

        たかいです。
        早々のお返事、ありがとうございます。
        そうですか…やはり、ペースメーカーを外すなんて例はないのですね…

        実は、9月に、年一回の、ペースメーカーの点検?があったところなのです。お医者さんに、「特に気になる事はないですか?」と聞かれても、当然答えられるわけもなく、私は、「もうずっとこんな感じです」と答えるのみでした。
        思い切って、「あの…」と言い出しそうな気持ちをおさえて、「ではまた来年…」と医者に言われ、診察室を出ました。
        「来年??」その時の感情は、その一言でした。
        そして、ペースメーカーの電池交換の推定の時期は、5年後です。
        「え?5年?」本当に、ドン底の気分です。泣きそうです。

        褥瘡は、お尻の割れ目の上部と、脇?(太もも上部)です。施設は、訪問看護と連携していて、褥瘡の塗り薬とガーゼ交換に、毎日、看護師が通ってくるのです。土日も祝日も…
        体も、硬直してきていて、リハビリにも力を入れるのです。
        正直、今の母の状態に、何の意味があるのかわからないです。寝たきりにはさせないみたいな感じなのです…

        すみません、愚痴に走ってしまいそうなので、ストップしておきます。
        ありがとうございます。